刺繍作家 高嶺 尚子

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日記

2021.06.07

ドアの前まで集中!

毎日、小2のむすめが学校から一緒に帰ってくるお友達と別れる場所まで迎えに行きます。そこから家まで、学校を休んだクラスメイトのことや、給食がどのぐらい美味しかったかなど、その日のむすめのニュースを聞きながら帰ります。

ときどき、むすめが「やろう!」と言った場所から家まで、何歩で辿り着くかという地味なゲームをします。家のドアの前で、それぞれ頭の中で数えた歩数を発表し合い、数字が近ければ「おぉー!!」と手を取り喜び、遠ければ「170歩ぐらいから、ちょっと分からなくなっちゃったんだよね〜」などと、どこからズレたのかを少し振り返りつつ家に入ります。

むすめには伝えていませんが、このゲームには明確な改善点があります。ランドセルを背負った子供と、隣にいる親らしき大人がそれぞれにやや俯き加減で無表情無言のまま並んで歩いている姿を、すれ違う人はどう思うのか、歩数をカウントしている頭の片隅でいつも少し気になります。この自意識を捨て去り、わたしが歩数カウントにもっと集中すれば、ドアの前で健闘を讃えあう回数も増えていくはずです。集中!