刺繍作家 高嶺 尚子

  • facebook
  • instagram

日記

2021.03.25

父の不思議体験談

わたしは霊感が全くありません。少しの不思議体験もありません。

わたしの父は理系の人で、わたしが子供の頃から事実に基づいて話をする人でした。父の本棚には科学雑誌がいろいろあって、読んでも分からないその雑誌を時々1人で眺めたりもしました。父は非科学的なことは信じていないとずっと思っていました。

先日、父と話す機会があり、話の流れで心霊現象について語ることになりました。心霊現象と対極的なところにいるものだと思い込んでいた父が、不思議な体験を2度ほどしたことがあると言い始め、聞いてみると2つとも背筋がぞわぞわする怖い話でした。

「見なくて済むものは、見ない方がいい」と、話の最後に言った父のこの言葉を思い出すと、また背中がぞわりとします。信じることと、体験することはまた別の話なのかもしれませんが、父の不思議な体験談を聞くことになる日が来るとは思いもしませんでした。