刺繍作家 高嶺 尚子

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日記

2022.07.30

薄く微笑む

毎年夏休みに繰り広げられる、発表会に向けてのむすめとの激しめのピアノ練習。むすめは非常に負けず嫌いなので、上手くいかないと怒りをあらわにし、わたしは宥めたり倍返しして怒ったりします。

今年の11月、むすめは久石譲さんの「アシタカとサン」を弾きます。3年生になったむすめは初めて中級の楽譜をもらって帰ってきました。元々わたしは音楽が分からないので、中級の楽譜はもはや暗号のように見えます。

練習を始めてしばらく経ちますが、非常に穏やかにまあるい時間が流れています。こんな穏やかな夏が訪れるなんて!という気持ちです。

練習を始めてすぐの頃、むすめが「ママ、今のところ合ってる?」と聞いてきた時、わたしは本当に何も分からず、「ん?んふ?」と薄い微笑みを返しました。それから、むすめは何かを悟ったかのように、久石譲さんのピアノ演奏を自分で聴き、粛々と練習をするようになりました。

今はペダルを使って練習をしています。そしてまだ曲は未定ですが、もう1曲演奏することになりそうです。

もう何も分からないけれどせめて、あなたの成長にママはものすごく感動しているのよ!という熱い想いが伝わるように、むすめが弾くピアノの横で毎日薄く微笑んでいます。